来る日も来る日もXをして
「私は!したくない!!」

「いいじゃないですか。更科さん、感じてますよね。」

「そ、そんなこと・・・っ!」

「動揺してますね。本当にわかりやすい人だ。」

「だから違う!」

「こういうのはタイミングとノリですよ。ここなら暗くて僕に体見えないし。見たいけど見ないでおいてあげますから。」

「ふざけないで!」

無我夢中で体をよじって片足で東雲くんを蹴った。

「うわっ!狂暴だな!でも・・・いい。そういう人を従わせたいです。」

「・・・はぁ・・・なんで、東雲くんはそうなの?」

なんとか起き上がってボックスの蓋を開けると光が眩しかった。狭い暗闇の中という非日常空間からようやく元の世界に帰ってこられた。東雲くんと向かい合って座る。

「そう、って?」

「脅したり、人に命令したり・・・単純にSとかじゃなくて自分が優位に立たないといられないっていうか・・・過去に何かあったのかなって・・・なんか辛そうだなって・・・。」

私の言葉に東雲くんは顔色を変えた。
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