来る日も来る日もXをして
『もしかしてその動画、拡散されたりする?』

「そう言ってました。」

『そっか。でもそしたら誰がそんなことしたかわかりそうだね。更科のことだから、相手の名前頑として言わないでしょ。』

「・・・。」

───なんか明日先輩って随分私のこと見ててくれてるんだな。仕事で同じチームになったの最近なのに。

『ごめん。明日一緒にいられなくて。1人で皆からの好奇の目を浴びることになる。あ、今急ぎの仕事ないよね?明日休んだら?』

「いえ、それだとその人に屈することになるので嫌です。堂々と行きます。」

『更科らしいけど・・・もしかしてそいつに脅されたりした?『ばらまかれたくなければ・・・って。』

「そ、そんなこと・・・ないです!」

『脅されたんだな。』

「だから、なんでわかる・・・私ってそんなにわかりやすいんですね。」

『何かされた?もしくはさせられた?』

「えっ・・・いや、その、要求されたのを断ったから、拡散されるんです。」

『いや、何かあったな。』

「ないですってば。」

『言えよ。』

「だからないですって!」

『卑劣なやつだな!とっちめないと。』

「だから、私は相手には屈してないですって!」

『屈したけど追加で要求されてそれを断ったとかだろ?』

「・・・。」

その通りで、何も返せない。
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