来る日も来る日もXをして
「そこまで?下着は脱がないの?」

「下着も脱いだらしてくれるの?」

「君次第だよ。脱いで僕の言う通りの事してくれたら、してあげてもいいかな。っていうかすごいがっつくね。」

「だって私、女の子の日の前ってしたくてしたくてたまらなくなるんだもん。」

「自分でしたらいいんじゃない?」

「してるよぉ、夜も朝も。でも足りないの。忍くんのすごいやつ、してくれたら満足できる。」

「ふーん。じゃ、今夜は?今朝一件入ったから、二番目だけど。」

「夜までなんて待てない。だから今言う通りにする。」

───やだ、こんなの聞きたくない。私が入ってきたのばれてないんだから、出ていってもばれないよね。

抜き足差し足入り口の方に戻る。何だか私の方が悪いことをしているみたいだ。

───私も会社で明日先輩とキス、してるしね。二人と同罪だよね。

「でもそんなことしてもいいの?さっき誰か入ってくる音したけど。どこかから動画とか撮られてるかもよ?」

東雲くんが大きめの声で言い、心臓が跳び跳ねる。

───えっ、気づかれてた!?

「えっ!?いやぁっ!」

愛来ちゃんの悲鳴とバタバタとする音が聞こえる。急いで服を着ているのだろう。

「・・・嘘だよ。」

東雲くんは面白そうに言い放った。

「え~何それぇ。ずるぅい。」

「でも君、漫画好きならそういうの好きなんじゃない?撮られて脅されて、みたいな。」

「好きだけど、漫画に出てくるみたいな超イケメンに限るよ。この会社の超イケメンって、忍くんと明日先輩だけじゃない。先輩は今日出張でしょ。」

先輩の名前が出てギクッとする。

「明日さんとしたいんだ?」

東雲くんは楽しそうだ。これはきっと入ってきたのが私だとわかっていて聞かせている。現に私の足は止まってしまっていた。
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