来る日も来る日もXをして
「ん~、でも明日先輩って超イケメンだけど、見た目と違ってガッチガチに固いの。このカラダ使って迫っても全然反応無し。超悔しかった。」

愛来ちゃんの言葉になぜかホッとしてしまう。

「へえ。」

「忍くんはすぐ『今日家来なよ。』って言ってくれたのにね。」

「よく覚えてないけど、僕は来るもの拒まず去るもの追わずだからね。君のカラダを評価した訳じゃないよ。」

「えーひどい。けど、忍くんっぽい。」

愛来ちゃんは楽しそうに笑った。

「でも僕最近、去った人で追いたい人がいるんだよね。」

「え~どんな人?」

「この僕の美しい顔を殴ったんだよ。ガッチガチに固い人でさ、大嫌いなタイプ。」

「大嫌いなのに追いたいの?」

「『好きの反対は無関心』って言うでしょ?僕はその人のこと嫌い、つまり関心があるんだ。屈辱的なことをさせたり、苦痛で表情が歪むのを見たいんだ。」

東雲くんの声が先程より大きくはっきりしたものとなった。まるで愛来ちゃん以外の誰かに聞かせようとでもするように。
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