来る日も来る日もXをして
「ごめん。元々俺のせいで最終の新幹線になったのに、更にまた俺のせいでそれを逃しちゃって・・・。」
「先輩は悪くないですから。おばあさん達を助けていたんでしょう?」
仕事を終えて帰社する為に新幹線に乗ろうとした先輩は、その新幹線から大きな荷物を持って降りてきたおばあさんがどうしても気になってしまい、彼女の荷物を持って家まで送り届けた。
ついでに電球の交換や固くて開かない瓶の蓋を開ける、庭の整備などのお手伝いをしていると、おばあさんの友達がやってきて、テレビの調子が悪いから見てほしいという。そんなこんなで、その近所のご年配の皆様のお手伝いをして、お礼のおもてなしを受けたりお土産にと野菜やお菓子を頂いたりしているうちにすっかり遅くなってしまったそうだ。
「・・・ごめん。」
「先輩らしいですね。」
言ってからハッとする。本来の明日先輩を知る前だったら出なかった台詞だった。
通常新幹線は日付が変わる前までに終点に着くのだが、大幅に遅延していたのだそうだ。このままでは先輩が乗った最終の新幹線が東京に着くのは日付が変わってからになってしまう。だから私は特急に乗って途中の駅までやって来たのだ。さすがに電車内でキスは出来ないと思いホームに先輩を引っ張ってギリギリ間に合わせたというわけだ。
「先輩は悪くないですから。おばあさん達を助けていたんでしょう?」
仕事を終えて帰社する為に新幹線に乗ろうとした先輩は、その新幹線から大きな荷物を持って降りてきたおばあさんがどうしても気になってしまい、彼女の荷物を持って家まで送り届けた。
ついでに電球の交換や固くて開かない瓶の蓋を開ける、庭の整備などのお手伝いをしていると、おばあさんの友達がやってきて、テレビの調子が悪いから見てほしいという。そんなこんなで、その近所のご年配の皆様のお手伝いをして、お礼のおもてなしを受けたりお土産にと野菜やお菓子を頂いたりしているうちにすっかり遅くなってしまったそうだ。
「・・・ごめん。」
「先輩らしいですね。」
言ってからハッとする。本来の明日先輩を知る前だったら出なかった台詞だった。
通常新幹線は日付が変わる前までに終点に着くのだが、大幅に遅延していたのだそうだ。このままでは先輩が乗った最終の新幹線が東京に着くのは日付が変わってからになってしまう。だから私は特急に乗って途中の駅までやって来たのだ。さすがに電車内でキスは出来ないと思いホームに先輩を引っ張ってギリギリ間に合わせたというわけだ。