【設定②】わたしが初めて恋をした話。
私は送ってもらう代わりに志賀さんのお手伝いをした。まぁ、そこに甘い空気になるなんて期待はしてないけどラブイベントは存在しなくて仕事の話ばかりをしていた。
「そういえば、赤西さんはなんで花ヶ崎に?」
「私、実家が芸能事務所を経営していて……母がマネージャーをしていて、憧れていてそれで入りました」
「え、芸能事務所? もしかして、大手の事務所だよね? ローマ字でアカニシの」
「志賀さんが想像している事務所が私の実家ですね」
「え〜そうなんだね」
「はい、そうです。あの、志賀さんはなんで照明スタッフを? 海外で就職も可能だったって聞きました」
「あぁ、知ってたんだ。そりゃそうだよなー……俺も、同じ感じかな」
……同じ?