【設定②】わたしが初めて恋をした話。


 
「改めまして、卒業おめでとう」
「あ、ありがとうございますっ」


 彼の言葉にペコペコと頭を下げる。すると蓮さんは「……ねぇ、美宙ちゃん」と私を呼ぶ。


「……はい」
「花ヶ崎の校則は【恋愛禁止】だよね」
「そう、ですね」
「今日は、卒業式で。晴れて高校を卒業したわけだけど……もう、我慢しなくてもいいんだよね」
「……っ……」


 次に来る言葉が、私と同じ気持ちだといいなと思いながら私は蓮さんの言葉を待つ。

 すると彼は、真剣な表情を見せた。



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