【設定②】わたしが初めて恋をした話。
「だいたいこの機材はここに置いておくってなってるから覚えといてね」
「ありがとうございます、助かりました」
「全然。君って、花ヶ崎高校の生徒なんだよね? ……確か、高校生グループのマネージャーさん」
「はい、そうです。花ヶ崎高校三年のRINGのマネージャーをしております赤西美宙といいます。今日はよろしくお願いします」
助けてもらったし、ちゃんとお礼と自己紹介をすると「そんな、気にしないでいいよ」とスタッフさんは言ってくれた。
「じゃあ、俺も自己紹介。えっと、照明のフロア担当で二年目の志賀蓮です。ちなみに、赤西さんの学校の卒業生だよ。よろしくね」
志賀さんはとても優しくて、フロアに戻るまでもいろいろなことを教えてくれた。フロアに戻ると「志賀〜」と呼ばれてしまったので行ってしまったけど、なんだか、とても大人な男性って感じで、ドキドキした。