【設定②】わたしが初めて恋をした話。
「本当に!? え、誰。この学校の子?」
「ううん……仕事で、一緒になったテレビの照明の人なの」
「えっ? 大人じゃん! ……まじか」
「うん。志賀さんっていうんだけど、とても優しくしてもらって……ドキドキしたの。かっこよかったし」
志賀さんを思い出すだけで、とってもキュンキュンするしまた会いたいなって思う。とても優しくて、美遥とは大違いだし。
「そうなんだ、美宙は本当にその人のことが好きなのね……というか、志賀さんって言った?」
「え、うん。言ったけど」
「志賀さんって、ここの卒業生じゃん! マネージャー科で三年間トップの成績で海外の事務所への推薦を蹴ってテレビ局に入ったって人だよ」
「え、そんなすごい人なの?」
志賀さんそんなこと何も言ってなかったのに……