暴君CEOの溺愛は新米秘書の手に余る~花嫁候補のようですが、謹んでお断りします~
「それで、これからどうするつもりだ?」
この場にいる中で一番冷静な谷口課長が、創介さんに聞いている。
圭史さんの話によると、コンテナごと奪われた船荷は途中の海に投棄された。
やはり商品を売りさばいてお金にすることではなく、創介さんを窮地に追い込むことが目的だったらしい。
「すべてを明らかにする」
それは迷うことのない創介さんの言葉。
創介さんの性格を考えれば当然の決断だろうと思う。
確かに、今回の件は簡単に許せるものではない。
でも、それで本当にいいのだろうか?
「創介の気持ちもわからないではないが、圭史が罪に問われれば龍ヶ崎建設にも影響が出るし、一条コンツェルンにとっても逆風になるぞ」
それでもいいのかと課長が言っている。
「しかたない」
こんな時の創介さんはとっても頑なで、融通が利かない。
その上頑固で、信念を曲げない。
私はそのことを誰よりも知っているけれど、この時だけは黙っていられなかった。
「本当にいいんですか?このままではみんなが不幸になるだけですよ」
私は創介さんの前まで歩み出て、まっすぐに視線を合わせた。
「それでも、許すことはできない」
「どうしてですか?人間は誰でも間違いを起こすことがあるんです。一度の間違いで、長い友人関係を終わらせる気ですか?」
「望愛、お前はこいつを罪を見逃せって言うのか?」
「そうではありません。圭史さんに挽回のチャンスをあげてほしいんです」
この時の私は必死だった。
どうにかして誰も傷つかずに解決する方法はないかと考えていた。
この場にいる中で一番冷静な谷口課長が、創介さんに聞いている。
圭史さんの話によると、コンテナごと奪われた船荷は途中の海に投棄された。
やはり商品を売りさばいてお金にすることではなく、創介さんを窮地に追い込むことが目的だったらしい。
「すべてを明らかにする」
それは迷うことのない創介さんの言葉。
創介さんの性格を考えれば当然の決断だろうと思う。
確かに、今回の件は簡単に許せるものではない。
でも、それで本当にいいのだろうか?
「創介の気持ちもわからないではないが、圭史が罪に問われれば龍ヶ崎建設にも影響が出るし、一条コンツェルンにとっても逆風になるぞ」
それでもいいのかと課長が言っている。
「しかたない」
こんな時の創介さんはとっても頑なで、融通が利かない。
その上頑固で、信念を曲げない。
私はそのことを誰よりも知っているけれど、この時だけは黙っていられなかった。
「本当にいいんですか?このままではみんなが不幸になるだけですよ」
私は創介さんの前まで歩み出て、まっすぐに視線を合わせた。
「それでも、許すことはできない」
「どうしてですか?人間は誰でも間違いを起こすことがあるんです。一度の間違いで、長い友人関係を終わらせる気ですか?」
「望愛、お前はこいつを罪を見逃せって言うのか?」
「そうではありません。圭史さんに挽回のチャンスをあげてほしいんです」
この時の私は必死だった。
どうにかして誰も傷つかずに解決する方法はないかと考えていた。