暴君CEOの溺愛は新米秘書の手に余る~花嫁候補のようですが、謹んでお断りします~
吸い込まれそうな紅葉の木々をバックに、自分の思いを素直に口にする創介さんに感動した。
当然のように、
「私も好きです」
と告白もした。

しかし、

「じゃあ、これからもずっと一緒に生きてくれるか?」
と聞かれ、
「・・・・」
答えられない自分がいる。

「やっぱり心配か?」
「ええ」
私は素直にうなずいた。

創介さんと生きることは一条の人間になること。
それはそう容易いことではない。
怖さや不安がないと言えば嘘になる。

「どうしてもいやなら、俺が一条を捨てるよ」
「それはダメです」

そんなことさせたら、私は自分のことを一生が許せなくなる。

「それじゃあ、」
そこまで言って、創介さんはゆっくりと席を立った。
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