暴君CEOの溺愛は新米秘書の手に余る~花嫁候補のようですが、謹んでお断りします~
「副社長が暴走しないように君に同席してほしいんだ」
「そういうことなら、課長が」
「だめだめ。俺が行けば余計に怒らせてしまうから」
「そんな・・・」
この谷口秘書課長は副社長と同い年の30歳。
元々大学時代からの友人で、旧知の仲だからこそ、今社内で副社長にはっきりとものが言えるのは谷口課長しかいないと言われている。
仕事のできる優秀な人間な上に性格も穏やかで、課長のことを悪く言う人はおそらくいない。ただ、友人だからこそ副社長の方も遠慮がなくなり、気が付けば口論になることも少なくない。きっと今回もそうなりそうな予感がするから、私に同席しろってことだと思う。
「私には何もできなせんけれど、本当にそれでいいんですか?」
経営のことも企画のこともわからない素人に何ができるとも思わないけれど・・・
「ああ。副社長が暴走しそうになったら止めてくれればいいから」
「止めるなんて、そんな・・・」
私にはできる気がしない。
「とにかく頼むよ。あと五分ほどで副社長が出勤してくるから」
「わかりました、精一杯やってみます」
とは言ったものの、困ったぞ。
とりあえず、副社長の好きなコーヒーでも淹れて待つことにしよう。
「そういうことなら、課長が」
「だめだめ。俺が行けば余計に怒らせてしまうから」
「そんな・・・」
この谷口秘書課長は副社長と同い年の30歳。
元々大学時代からの友人で、旧知の仲だからこそ、今社内で副社長にはっきりとものが言えるのは谷口課長しかいないと言われている。
仕事のできる優秀な人間な上に性格も穏やかで、課長のことを悪く言う人はおそらくいない。ただ、友人だからこそ副社長の方も遠慮がなくなり、気が付けば口論になることも少なくない。きっと今回もそうなりそうな予感がするから、私に同席しろってことだと思う。
「私には何もできなせんけれど、本当にそれでいいんですか?」
経営のことも企画のこともわからない素人に何ができるとも思わないけれど・・・
「ああ。副社長が暴走しそうになったら止めてくれればいいから」
「止めるなんて、そんな・・・」
私にはできる気がしない。
「とにかく頼むよ。あと五分ほどで副社長が出勤してくるから」
「わかりました、精一杯やってみます」
とは言ったものの、困ったぞ。
とりあえず、副社長の好きなコーヒーでも淹れて待つことにしよう。