暴君CEOの溺愛は新米秘書の手に余る~花嫁候補のようですが、謹んでお断りします~
その日の夕方、私は秘書課の桃ちゃんとレストランにいた。
「お疲れさま」
「お疲れ様です」
イチゴブッフェについているノンアルカクテルで乾杯する。
「うん、美味しい」
今日も色々忙しくお昼以降は飲まず食わずだった。
おかげで冷たいドリンクがとても美味しい。
「副社長秘書、忙しそうですね」
「うん、まあね」
不慣れな私がやるから要領が悪いのかもしれないけれど、本当にあっという間に一日が終わる感じ。
「今まで何人も配属になったんですけれど、二カ月以上続いた人がいないんですよ」
「へー、じゃあ私が記録を更新しないとね」
何て冗談ぽく言ったけれど、私も自信はない。
「望愛さんも副社長のこと嫌いですか?」
「え?」
いきなり聞かれて、ポカンと口が開いた。
「だって、みんな嫌いだっていうから・・・」
みんなが嫌いだっていう気持ちもわからなくはない。
私だって好きだと言う自信はない。
「みんな外面しか見ないから」
「桃ちゃんは副社長の内面を知っているみたいな言い方ね」
その言葉に含みを感じて、意地悪な言い方になった。
私だって、副社長を嫌いになろうと思うわけではない。
できることなら仲良く、うまくやっていきたい。
でも、あの俺様な態度と強い言葉で来られるとつい逃げ腰にもなる。
「別に何を知っているわけでもないですけれど、たまたまうちの家族も会社を経営していて、人を使う側の苦労がわかるんです」
「人を使う側の苦労?」
「ええ」
きっと私には縁のない世界の話なのだろうと思いながら、私は桃ちゃんの話に耳を傾けた。
「お疲れさま」
「お疲れ様です」
イチゴブッフェについているノンアルカクテルで乾杯する。
「うん、美味しい」
今日も色々忙しくお昼以降は飲まず食わずだった。
おかげで冷たいドリンクがとても美味しい。
「副社長秘書、忙しそうですね」
「うん、まあね」
不慣れな私がやるから要領が悪いのかもしれないけれど、本当にあっという間に一日が終わる感じ。
「今まで何人も配属になったんですけれど、二カ月以上続いた人がいないんですよ」
「へー、じゃあ私が記録を更新しないとね」
何て冗談ぽく言ったけれど、私も自信はない。
「望愛さんも副社長のこと嫌いですか?」
「え?」
いきなり聞かれて、ポカンと口が開いた。
「だって、みんな嫌いだっていうから・・・」
みんなが嫌いだっていう気持ちもわからなくはない。
私だって好きだと言う自信はない。
「みんな外面しか見ないから」
「桃ちゃんは副社長の内面を知っているみたいな言い方ね」
その言葉に含みを感じて、意地悪な言い方になった。
私だって、副社長を嫌いになろうと思うわけではない。
できることなら仲良く、うまくやっていきたい。
でも、あの俺様な態度と強い言葉で来られるとつい逃げ腰にもなる。
「別に何を知っているわけでもないですけれど、たまたまうちの家族も会社を経営していて、人を使う側の苦労がわかるんです」
「人を使う側の苦労?」
「ええ」
きっと私には縁のない世界の話なのだろうと思いながら、私は桃ちゃんの話に耳を傾けた。