暴君CEOの溺愛は新米秘書の手に余る~花嫁候補のようですが、謹んでお断りします~
「ねえ美愛、体は平気なの?」
「うん。冬までは横になっていることが多かったけれど、春からとっても調子がいいの」
「そう」
楽しそうに笑っている美愛だけど、子供の頃から心臓が悪く病院とも縁の切れない子供だった。
体調を崩して寝込むことも多く、一緒に運動会で走ったことも水泳をした記憶もない。
小さな頃から運動もできず、食事制限もあって、家の中で遊ぶことが多かった美愛と私はいつも一緒にいた。
「さあごはんにしよう。みんな揃うのは久しぶりだな」
「そうね、何年ぶりかしら」
父さんも母さんもとてもうれしそうな顔をしている。
高校卒業まで、美愛は学校を休みがちではあっても普通に生活していた。
しかし、高校を卒業するころに心臓状態が悪化して、入退院を繰り返すようになった。
「酸素があると行動にも制限があって大変だけど、おかげで退院できたんだから感謝しなくてはね」
まるで人ごとのように笑っている美愛はどこに行くときも酸素ボンベを離さない。
この酸素を使うようになったから、美愛は退院することができたのだ。
高校卒業してからの8年間。
美愛の体調は一進一退で母さんは常に美愛に付き添っていた。
私は、自分が側にいることで母さんの負担が増えるのではないかといつも思っていて、だから沖縄に行くことにも迷いがなかった。
「美愛、食べたいだけ食べなさいね」
「うん」
「望愛も、いっぱい食べなさい」
「はい」
やはり母さんのご飯は美味しくて、私も美愛もお箸が進んだ。
「うん。冬までは横になっていることが多かったけれど、春からとっても調子がいいの」
「そう」
楽しそうに笑っている美愛だけど、子供の頃から心臓が悪く病院とも縁の切れない子供だった。
体調を崩して寝込むことも多く、一緒に運動会で走ったことも水泳をした記憶もない。
小さな頃から運動もできず、食事制限もあって、家の中で遊ぶことが多かった美愛と私はいつも一緒にいた。
「さあごはんにしよう。みんな揃うのは久しぶりだな」
「そうね、何年ぶりかしら」
父さんも母さんもとてもうれしそうな顔をしている。
高校卒業まで、美愛は学校を休みがちではあっても普通に生活していた。
しかし、高校を卒業するころに心臓状態が悪化して、入退院を繰り返すようになった。
「酸素があると行動にも制限があって大変だけど、おかげで退院できたんだから感謝しなくてはね」
まるで人ごとのように笑っている美愛はどこに行くときも酸素ボンベを離さない。
この酸素を使うようになったから、美愛は退院することができたのだ。
高校卒業してからの8年間。
美愛の体調は一進一退で母さんは常に美愛に付き添っていた。
私は、自分が側にいることで母さんの負担が増えるのではないかといつも思っていて、だから沖縄に行くことにも迷いがなかった。
「美愛、食べたいだけ食べなさいね」
「うん」
「望愛も、いっぱい食べなさい」
「はい」
やはり母さんのご飯は美味しくて、私も美愛もお箸が進んだ。