暴君CEOの溺愛は新米秘書の手に余る~花嫁候補のようですが、謹んでお断りします~
着替えが終わった俺たちは、隼人が手配してくれた運転手付きの車でホテルを後にした。
そして向かったのは、都内にある一条家かかりつけの整形外科。
「どこに向かっているんですか?」
ホテルを出たものの、行き先もわからぬまま車に乗せられ不安そうな顔。
「病院だ。右足をくじいているみたいだから、念のために受診しよう」
「大丈夫ですよ。受診の必要は」
「あるだろ」
さっきからずっと右足をかばって歩いているのが、わからないとでも思っているのか。
こんな時は怒ってはいけない。優しくするべきなのだとわかってはいても、自分を顧みない彼女を前にすると感情が出てしまう。
そもそも、いつもニコニコしている新人秘書がどことなく気に入らなかった。
変わった奴だと思ったし、きっと裏があるのだろと疑ったりもした。
しかし誰にでも分け隔てなく接する姿を見ているうちに、考えが変わっていった。
「念のために診てもらおう。その方が俺も安心できるから、な?」
少しトーンを落として話せば、
「わかりました」
ちゃんと納得してくれるのも、彼女のいいところだ。
そして向かったのは、都内にある一条家かかりつけの整形外科。
「どこに向かっているんですか?」
ホテルを出たものの、行き先もわからぬまま車に乗せられ不安そうな顔。
「病院だ。右足をくじいているみたいだから、念のために受診しよう」
「大丈夫ですよ。受診の必要は」
「あるだろ」
さっきからずっと右足をかばって歩いているのが、わからないとでも思っているのか。
こんな時は怒ってはいけない。優しくするべきなのだとわかってはいても、自分を顧みない彼女を前にすると感情が出てしまう。
そもそも、いつもニコニコしている新人秘書がどことなく気に入らなかった。
変わった奴だと思ったし、きっと裏があるのだろと疑ったりもした。
しかし誰にでも分け隔てなく接する姿を見ているうちに、考えが変わっていった。
「念のために診てもらおう。その方が俺も安心できるから、な?」
少しトーンを落として話せば、
「わかりました」
ちゃんと納得してくれるのも、彼女のいいところだ。