君にありがとう【詩】





「ね、ねぇ。ホントに辞めない?」

「なに言ってんだか。言い出したのは詩の方でしょ?」

「いやアンタだろ!」



 2年の教室が並ぶ北校舎。

 1年の教室とは違う雰囲気が漂っている。

 普通、怖がって誰も行かないはずなのに、ずんずん咲は先に進む。

 しっかりあたしの腕を持ってね!



「あ、さっきの!」



 突然声をかけられて、あたし達はビクッとなった。

 でも聞いたことある声。



「今度は友達と迷子になっちゃったの?」




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