イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
この2人ともっと過ごしてみたい。そう思ったけど頭の中でお母さんのことがチラついて少しでも気を抜くと罪悪感で押しつぶされそうになる。
こんなこと思ってもしょうがないのはわかってる。
だけど……。
「う、うん……これからはできるだけ頼るように頑張る……。よろしくお願いします」
深々と頭を下げる。
お母さん、ごめんね。これが今の私の答えなんだ。私はどうしても柴崎くんたちと一緒にいたい。
だから、いつか……お母さんに会えたら、2人を紹介したいな。
「おう。よろしくな」
「よろしく、聖奈ちゃん!」
「ふ、2人とも!?」
ぎゅっと目をつむっているとふたりが私を包み込むように抱きしめる。暖かくて、力強くて、優しいハグ。
これから、私の新しい生活が始まるんだ。
私はそっと2人の背中に手を回してぎゅっと力を込めた……。
***
ーぴぴぴ、ぴぴぴ……。