イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
困っていると柴崎くんが柚月と私を引き離そうとする。だけど柚月はさらに強く腕に力を入れた。
「やだ!昨日兄さんずっと聖奈ちゃんを独り占めしてたんだもん!僕にも補充させて!」
「なんの補充だ!」
朝からぎゃあぎゃあと騒ぐ2人を見て昨日の出来事は夢じゃないんだと思った。
「2人とも落ち着いて!柚月も離れて!私、学校行く準備するから!」
されるがままな私はハッとして慌てて柚月を離した。朝からこのふたりの顔を見るのは嬉しいのか恥ずかしいのか……。
まぁふたりが眩しすぎて直視出来ないんだけど……。
「あ……」
「ん?」
ドキドキと騒がしい心臓を落ち着かせようと深呼吸していると柴崎くんがボソリと思い出したようにつぶやく。
「柚月、あれまだ言ってないだろ」
「そうだった!」
「あれ?」
謎の会話をしている。
私は分からなくて首を傾げる。