イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

大きな手が私の頬を撫でるようにくるくると回す。その手がくすぐったくて思わず目をつむる。


だけど……!



「いま、は……ちょっと……」


「なんだ?恥ずかしいのか?」



遠回しに拒否してみたけどそれは逆効果だったらしく、さらに顔が近くなる。


もう私の心臓はドキドキじゃなくてバックンバックンと激しく脈打っている。



「は、恥ずかしくはない、けど……」


「じゃあ名前で呼べるよな?早くしないとコンビニの中から人が出てくるぞ?」


「うっ……脅してる?」



恥ずかしいやら緊張やらで気持ちはぐちゃぐちゃ。


柴崎くん、なんだか今日はあ、甘くない?


自惚れだってわかるけどこんなことされたら私のこと好きなんじゃないかって錯覚してしまう。


……ん?


好き……?



「聖奈?」


「……ゆ、ゆずる……」



このドキドキから早く解放されたくて小さい声だったけど柴崎くんの名前を呼んだ。こ、これで解放される……。
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