イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

柚月……ありがとう。



「……がはぁ!!」


「へ?」



2人に抱きしめられていると後ろから悲鳴のような声が聞こえた。なんだか聞き覚えのある悲鳴……まさか!



「よくも大事な皇様に手を出してくださいましたね。この落とし前、どのようにして償って頂きましょうか?同じような職業柄、あなたは目障りです」


「し、獅子堂さん?」



後ろを振り向くといつの間にか獅子堂さんがいてボキボキと拳を鳴らしていた。どうやら獅子堂さんが真嶋を殴ったらしく、無様に倒れていた。


獅子堂さんが怒ったとこ初めて見た……。


いつもニコニコしていて優しいのに……さすが暴走族の副総長をしているだけあるな……。



「柚琉様、この方、同始末致しますか?なんなら息の根止めてもよろしいのですが」


「い、息の根……!?」



くるっと振り返ると柚琉に向かってにっこり微笑んでいる。だけどそこにはいつもの穏やかさはなくてオーラがとても怖い。
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