イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
いつからあなたのぬくもりに安心するようになったのだろう。いつもなら悪夢をみて目を覚ますのに、今日は暖かい夢を見ていた。
ふわふわとした意識の中、頭の奥で誰かが呼んでいる。
『聖奈……好きだ』
安心する心地よい声。
でもどこかで聞いたことあるような……。私を好きになる人なんていないのに、不思議な夢だなぁ。
もっと、この世界にいたい。
だけどそこで目が覚めた。誰かが手を引っ張るようにして、私を目覚めさせてくれた。
「……おはよう、聖奈」
「…………へ?」
目をゆっくり開けて視線をあげる。いつの間にか深い眠りに入っていたらしく、部屋の時計は午後の8時をすぎていた。
いや、それよりも驚いたのは……。
「な、な、なんで柚琉が私のベッドの中にいるのー!?」
「うるせ……寝起きから元気だな」
目の前にイケメンな柚琉がいたから思わず大声で叫んでしまった。