イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

その瞬間、ぞくぞくっと背中に何かが走る。



「い、い、今……」


「おやすみ、聖奈。もう大丈夫だからな」



耳元でささやいた後、柚琉はくちびるを私のおでこに近ずけ、優しくあてた。


ーちゅ。


暖かくて柔らかい、柚琉のくちびる。


恥ずかしいはずなのに、なんだか安心して、そのまま私はもう一度目をつむった。


だけど私の心臓は正直で、ドキドキと騒がしく高鳴るばかりだった……。



***


ーピピピ、ピピピ……。


最近鳴らしていなかった目覚まし時計が部屋に鳴り響き、無意識に手を伸ばして止める。



「……んー……」



久しぶりに気持ちのいい眠りだった。まだ寝ていたい……。



「せーなちゃん!おはよう!」


「んー……?って、柚月!?」



目覚ましを止めたと同時に柚月が部屋に飛び込んでくる。た、タイミングよすぎない?


というか私は昨日いったい……何をされたっけ?
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