イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
まだ眠気が残る頭の中で昨日起こった出来事を必死に思い出す。
目の前にいる柚月をそっちのけでぐるぐると考えていると……
「おい、柚月。聖奈の眠りを邪魔するな……って起きてたのか。おはよう」
「お、おはよう……ございます」
柚琉が部屋に入ってきて私と柚月を交互に見る。
だけど私は柚琉を見た瞬間、顔がぼぼぼっと熱くなった。
そうだ……思い出した……昨日は柚琉におでこにキ、キス……されたんだった!
冗談だと思いたいが顔が熱く反応してるし、何よりおでこにくちびるの感触が残っている。私はばっとおでこに手を当てた。
「あれー、聖奈ちゃんなんか顔赤くない?って、兄さんも?」
「「あ、赤くなってない!」」
鋭い柚月はすぐに思ったことを口にしちゃうんだから。柚琉のことなんて正直見てなかったけどピタリと声がハモった。
柚琉が……赤くなってる……?