イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
「恋の形は人それぞれ。物語や、ドラマとかだとそうなるけど、今の聖奈ちゃんもちゃんと恋、してると思うよ?」
「恋って……誰に?」
柚月のゆっくりとした話す口調に違和感を覚える。まるで、何かを抑え込んでるような……。苦しそうな声。
顔もだんだんと険しくなっている。
「……それは自分で考えなよ。僕はアドバイスを下までだからね。……じゃ、僕はそろそろ行くよ」
「え、あ……ちょ……」
「またね!」
柚月は微笑むと、この場からそそくさと去っていく。取り残された私はポツン、とベットの上で座り込む。
私が……恋……。
「まさか……柚琉に?」
恋と聞いてまっさきに浮かんだ顔は柚琉。
優しい笑顔、優しい声、優しい言葉。全部初めての感情ばかり。生きることに希望を与えてくれたのは柚琉だった。
柚琉を思う度にトクトクと心臓が跳ね上がる。
この気持ちが恋……。