イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
ーコンコン。
ぼーっとしているとまた部屋のドアがノックされる。もしかして、柚月?
「柚月?どうしたの?」
「……わりー。柚月じゃなくて」
「柚琉!?」
ガチャっと音を立てて空いたドアから柚琉がひょっこり顔を出す。柚月だと思っていたから思わず名前を呼んでしまった。
よりによってなんで今なのよ……。
「体調、大丈夫か?」
「な、なんで?」
「……いや……顔が赤いから」
私の顔を見るとバツが悪そうにそっぽをむく。
私の顔が……赤い?
「だ、大丈夫……。それよりなんか用?」
ドキドキと騒がしい心臓を誤魔化そうと深呼吸する。今までどうやって柚琉と話してたっけ……。
話し方が分からない。
「いや、今日柚月と俺、集まりあるから1日いないから。様子だけ見ようと思っただけだ」
「そ、そうなの。頑張ってね。私は大丈夫だから……」