イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

苦しい想い



「柚月……ありがとう。こんな私を好きになってくれて。でも……私は、柚月のこと友達としか見れない」



川の音に紛れながら柚月に向かって伝えた言葉がいかにも残酷なものだったか、今の私はまだわかっていなかった。


まさか告白されるなんて思わなかったから、こんな言葉しか思いつかなかったけど……これが本当の今の私の気持ち。


いつもみたいに冗談混じりの“好き”の意味かと思っていたけど違った。真剣な目で、言葉で、自分の想いを伝えてくれた。


最近様子がおかしいなと思ってはいたけど私のことで悩んでいたなんて思いもしなかった。


告白されるなんて初めてだったから、驚きが隠せない。なんで私なんかを好きになってくれたんだろう。


だけど……嬉しい。



「そっか。やっぱりダメだった……」


「柚月……」



私の返事を聞いた瞬間、苦しそうに笑う柚月。


いつも余裕そうな柚月がこんなに切羽詰まった顔を見るのは初めてかもしれない。
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