イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

皇組は裏社会で生きてるはずなのにそこだけ独自のルールがあるみたいでしっかり守っている。


変なところで律儀な奴らだ。まぁそのおかげで聖奈のことを保護して、一緒に暮らすことができたのはありがたかった。


なのに、本当今更だよな。


聖奈に酷いことばかりして、親とも離れ離れになって。聖奈の心の傷は俺たちが思ってるよりずっとずっと深い。


だから……今度は俺がお前を愛してやると決めた。


なぁ、聖奈。怖い思いさせてごめんな。



「なるほどね……あっ!ちょ、ちょっとあれ!もしかして聖奈ちゃんじゃない!?」


「どこだ!」



大輝が指を指した先にはたくさんの人で溢れている。その中にいたのは……綺麗な着物をきた聖奈がいた。顔はよく見えないが一目見て聖奈だとわかった。


着物がよく似合っているが、足取りは重そうで、何度も後ろのやつに背中を押されている。


その姿を見て、今にも飛びかかりそうになるが、ここはあえて我慢した。
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