イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

俺の言葉を聞いた獅子堂は罰が悪そうに眉根を潜めた。


……ったく、アイツはいったい何をやってるんだ!



「まぁいい。柚月なりに考えがあるのだろう」


「……よろしいので?」


「本当は俺たちと行動して欲しかったんだがしょうがねぇだろ。言ったってアイツは聞かないし」



柚月には柚月の思いがある。


アイツなら大丈夫だと確信してるから言えること。まぁ、失敗したらただじゃ済まさねぇけど。



「総長、そろそろだ。先にいけ」


「了解」



愛魅の合図に俺は中庭を飛び出す。


計画通り行くか分からなかったがやるしかねぇ。愛する人を守るために、今までやってきたこと全てを出し切ってやる!



「お前!なんでここにいる!止まりなさい!」


「そこをどけぇ!」



ドアの前にいる見張り役の奴らを片っ端から潰していく。この感覚、久しぶりだ。


総長の血が滾るぜ。
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