イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

「ぐはぁ!」


「獅子堂!みんな!あとは頼んだ!」


「「「了解!」」」



粗方見張り役を片付け、俺は聖奈のことだけを考えて前に進む。


さぁ、ここからが本番だ。


何が披露宴だ。何が結婚だ。


こんな奴らなんかに、俺の大事な聖奈を渡さねぇよ!


ーバタン!



「聖奈!」


「柚琉……?」



勢いよくドアを開けると、そこにはたくさんの人がいて、その先には花嫁姿の聖奈と……



「真嶋颯……!」



花婿姿の真嶋颯がいた。聖奈はびっくりしたのか、大きな目をさらに大きく見開いて驚いている。


真嶋颯は俺の登場にイラついていて今にも殴りかかってきそうな勢いだった。くそっ。こんな奴に聖奈のこと、取られてたまるか!



「お前ら、行け!」


「「「ウス!」」」



シンと、静まり返っていた会場だったが真嶋颯の一言に反応して一斉に俺に襲いかかってくる。
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