イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
少しでも抵抗しようとしたけどそれは無駄だった。
彼女は私の足の縄を解くと無理やり立たせて、口元をハンカチで抑えられる。あまりの力の強さに恐怖を覚えた私は本能的に大人しくなる。
ああ……私、もう逃げられないのかな……。
「最初っから大人しくしてればこんなことにならなかったのに。はぁ」
「…………」
じわり、と涙が目からあふれでる。
声を上げて泣きたい。柚琉に抱きしめて欲しい。だけど……ここではそれは許されない。
私は涙を静かに流しながら、ある部屋へと連れていかれた……。
***
「はい、終わり」
ひとつの部屋の中。
私はあれよこれよとされるがままに椅子に座っていた。抵抗しても無駄だとわかった私は彼女たちの指示に従い、何も考えないで動いた。
あれから結構時間がたっていて、外はすっかり暗くなっている。
柚琉たちも見つからないまま、時間だけが過ぎていく。