イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
確認する余裕もなく、私はひとつの大きな部屋へと押し込まれた……。
「これはこれは。綺麗だよ、聖奈」
「ま、真嶋颯……!」
部屋の中に入るとたくさんの人で溢れている。
これぞThe日本の披露宴みたいな感じで、みんな着物を着て参列していた。
そしてその奥にいたのは……結婚式用の着物をきた真嶋颯がいた。彼は私を上から下まで見るとにやりと笑う。
その表情は怖くて、逆らえないと言われてるようで、動けなかった。
「私のっ……婚約者ってまさか……」
「あれ?ボスから話は聞いてない?」
状況を理解するのに必死になる。だけど何も考えることができない。
「そうです。私があなたの婚約者ですよ」
「な、なん、で……同じ孤児院にいたし、そんな皇組と接点がないでしょう?」
「ああ。あそこにいたのは最初から。孤児院がなくなってからボスに引き取られましてね、将来の皇組のボスになることを条件にここで動いていたんですよ」