イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
衝撃の事実に驚きを隠せない。
「まぁ、事情はおいおい話します。式が始まりますよ。さぁ、行きましょう、お姫様」
真嶋颯に手を握られ、ゾッと背中に寒気が走る。
私は、今からこの人と……!
「ぐはぁ!」
「何事!?」
手を握られ、前の方へ進んだ、その時。外からものすごい声と音が聞こえた。
誰かが殴られたような鈍い音が辺りに響く。
中にいる人も状況がわかっていなくて、外を確認しに行こうと立ち上がっている。
な、何が起こっているの?
「おい、何があった!」
真嶋颯が私のことを奥へと押し込むと声を荒らげる。
ーバンッ!
その時、ドアが勢いよく開いた。私はそっちに顔を向ける。だけどその瞬間、涙が一筋、頬を伝っていった。
「聖奈!」
「柚琉……?」
そこに居たのは……私の、大好きな柚琉がいた。柚琉は私を見ると、ふっと微笑む。安心したような、そんな笑顔。