イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
「みんな!」
「ふぅ。やっと片付いたか。お前らなんか腕鈍ったんじゃねぇの?」
柚琉はクルッと後ろを振り向くとにやりと笑う。その表情はとても楽しそうで、安心していた。
いつもクールな柚琉は、なんだかんだ言って仲間をすごく大事にしてる。
そんな柚琉が、私は大好きなんだ。
「鈍ってないよー。久しぶりに拳に力が入ったから楽しくなっちゃって、遊んでただけだよ!それに、聖奈ちゃんも無事だから、とりあえず一件落着じゃない?」
ケラケラと楽しそうに笑う神楽くん。
え、笑顔がなんか怖いんですけど……。
「それじゃ、サツが来る前にずらかるか。あとは総長たちの親がなんとかしてくれるだろ」
「え?柚琉たちの親?」
「……ああ、ちゃんと言ってなかったな。母さんたちの本当の仕事」
突然柚琉のお母さんたお父さんが出てきたので聞き返す。きっと今頃心配してるだろうなと思っていたのにもしかして。