イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
「母さんと親父は表向きは経営者だけど裏の顔は海外で活躍しているエリート警察官。この事件も海外から追っていて、聖奈と出会う前から計画していたことだ」
「エ、エリート警察官……さすがだね……」
柚琉たちの親がすごすぎて開いた口が塞がらない。本当に何者なんだろう……。
「さ、コイツらが慌てているうちに逃げよう!聖奈ちゃん、ついてきて!」
「うん!」
話をしているうちに皇賢太はどこかへいなくなっていて、床には倒れている真嶋颯がいるだけだった。
少し心が痛むけど、もうこの人には何も無い。
会うこともないだろう。
「聖奈!もう離さないからな」
隣にいた柚琉はもう一度私の手を、ぎゅっと握る。二度と離れないように、指と指の間に絡めてくる。
こ、これは……恋人繋ぎというやつじゃ……!
「聖奈?顔赤いぞ?」
「んもぅ!2人とも!いちゃついてないで早く行くよ!」