イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
あの冷酷無慈悲として有名な柴崎柚琉。
本当にあの噂の柚琉なの……?
「は、はい……」
2人に案内されて中にゆっくりと足を踏み入れる。
「柚琉様、柚月様。お帰りなさいませ」
「ひっ!」
ドアを開けて中に入った瞬間誰かの声がした。目の前にはキレイめな格好をした男性が立っていた。
その人は柴崎くんたちが入った途端頭を下げ、挨拶をしている。
「ご苦労。今日の報告は?」
「はい。今日も大きなトラブルなどはなく平和でした。皇組の動きも見られません」
……え?
今、皇って言った……?
知らない人から自分の苗字が聞こえたような気がして体が固まる。
まさか、自分のこと……?
いや、いやいや。私の家族はとっくに亡くなってるらしいからきっと同じ苗字の人のことだよね。
「了解した。今日はお客さんを連れてきている。柚月が言うにはお姫様、だそうだ」