イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

私のことを、産んでくれて、守ってくれて……ありがとう。



***


お風呂から上がり、ほっと一息つく。


お母さんに会って緊張したけど上手くやって行けそう。柚琉や音桜さん達にお礼を言わないとね。


今部屋にいるかなぁ。


そう思って柚琉の部屋へ足を向ける。


ーコンコン。



「はい」


「失礼、します……」


「聖奈」



いつもだったら明日の朝とかに言うけど今日はすぐにでもお礼を言いたくて、自然と足が柚琉の部屋に向いていた。


部屋のドアを開けるとソファでくつろいでいる柚琉がいた。私の顔を見ると嬉しそうに笑う。


その笑顔を見て、胸がぎゅうっと甘くなる。



「どうした?」


「えーっと……隣、座ってもいい?」



柚琉をいざ目の前にすると言葉が出なくて、とりあえず隣に座ることにした。



「どうぞ?」



おいで、と手招きする柚琉。


もう……そういうところだよ。
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