イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

嬉しいけど複雑。



「今日、どうだった?」



柚琉は私が座ったのを確認すると話し始める。私が言いたいことを察したのかな。



「うん。楽しかった。私……ずっとお母さんに会いたかったんだなって思った」


「そうか……良かったな、本当の家族が見つかって」



ポンポンと頭を撫でてくれる柚琉。


顔が近くて、いつもの距離感じゃないことに気づく。この雰囲気……まさか、ね。自惚れだとわかっていても、この距離感だと勘違いしてしまいそうになる。


ドキドキと騒がしくなる心臓。



「なぁ……もう、いいか?」


「え……?んっ……!」



柚琉と見つめあって数秘後。


私の顔と柚琉の顔がだんだんと近づいていく。そして……くちびるに、暖かいものが当たった。


ちゅ……というリップ音と共に離れる顔。


離れたかと思えばまたくちびるを重ねてくる。


甘い……キスがとまらない。



「んぅ……んっ!柚琉……!」
< 217 / 227 >

この作品をシェア

pagetop