イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
いや、多分いないだろう。
私だってドキドキが止まらない。何度か一緒に夜を部屋で過ごしたことがあるけどいつになってもなれない。
柚琉といると、心臓がバクバクと暴れ出す。
「は、入ってどーぞ……」
当たりをキョロキョロと見渡し、警戒しながら私の部屋に入ってくる。そ、そんなに警戒しなくても……。でもまぁ柚月に気づかれたらいつも柚琉が大変そうだからそうなるのかな。
「ん、サンキュ。もしかして宿題中だった?」
私の勉強机を覗き込み、申し訳なさそうに眉根を寄せる。
「そうだけど、もう少しで終わるよ。ベットに座って待ってていいよ」
「……そうする」
だけど私は遠慮して欲しくなくて、急いで宿題を片付けることにした。中途半端に終わっちゃったけどまた明日やればいいや。
そう思って教科書やノートなどをテーブルの引き出しに押し込む。
「柚琉、おまたせ」
「こっちおいで」