イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
聞きたいことはいろいろあるけど何から質問すればいいのやら……。
でも、ひとつだけ聞きたいことは明確だった。
「あの……暴走族には関係ないんですけど……なんで私はここに連れてこられたんですか?そもそもなんで獅子堂さんは私の名前を知っていたんですか?」
そう。
なんで私のことを知っていたのか。今更だけど獅子堂さん以外のみんな……柴崎くん以外の人は私のことを知っていた反応だった。
「それは……」
「その説明はまた今度でいいだろ。今日はもう遅い。俺がお前を送ってやる」
質問した瞬間、ここの空気が張り付いた。
獅子堂さんがなにか言いかけてたけどそれは柴崎くんが遮った。
な、なんだろう……。
「ズルい!兄さん、聖奈ちゃんを独り占めしないでよ!」
「独り占め?バカ言うな。ここにいられても面倒だから帰すだけだ」
……わ、私はどうしたらいいんだろう……。