イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
「ほら、行くぞ。お前らも今日は解散。また集まりの時は声かける。事態が動く前にそれぞれ対策を練っていてくれ」
「「「了解!」」」
柴崎くんは立ち上がり、みんなにそう声をかけた。
「聖奈ちゃんまたねー」
「あ、う、うん……」
「早くしろ」
「わっ!」
モタモタしていると柴崎くんが私の腕を強く引っ張る。その勢いにびっくりして転けそうになったけどグッとこらえた。
「あ、待って!僕も行く〜!」
「お前はついてくんな!」
私は柴崎兄弟の言い争いを聴きながら、そっと後ろを振り返った。
だけどみんなは驚いたような顔をして私たちを見ているだけ。なんでそんなに驚いているんだろう。
不思議に思いながら、私たちはその場を後にした……。