イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
孤独な彼女【柚琉side】
「兄さん!本当に聖奈ちゃん帰して良かったの?」
暗闇の中。バイクでの帰り道のこと。柚月がバイクで並走しながら俺にたずねる。
「ああ。今日はとりあえず確認だけだ。それに俺はまだ信じてない。父さんから言われて探していたけどまさか彼女が姫とは思えないからな」
あたりは静まり返り、自分たちのバイクの音が響き渡る。
まっすぐと前を見ながら、今日会った皇聖奈のことを考えていた。
「もう!まだそんなことを言ってるの?僕が言うんだから間違いないよ!それにみんなだって納得してたじゃん!」
「でも俺は顔を知らないから特定するまでは信用できない。そもそも彼女の情報が少なすぎる」
「兄さん!」
柚月はまだなにか言いたそうだったがそれ以上は話はしなかった。
俺たちの目的……彼女が見つかったのだ。
俺はまだ信じられないがこれから事態が大きく動く。
***
数日後。