イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
これは一体なんなんだろう。
僕はいつになったら満たされるんだろう。分からない。分からないけど……分からない何かを探している。
それは突然現れた。
寂しく歩く、君の姿を見た瞬間、心が甘く、反応したーー。
***
「兄さんー。なんか面白いことない?」
「なんだ、急に。つーか、お前も少しは俺の仕事手伝え。父さんからの命令だろ。この名前の女に心当たりはないのか?」
とある日曜日。
僕はパソコンをいじっている兄さんの部屋でダラダラと過ごしていた。最近は暴走族の活動もないし、刺激もないしで日常がつまらない。
「えー。こんな女の子知らないよー。名前しか分からないのにどうやって探せっていうの。父さんも無謀な人だな」
僕は暇だけど兄さんは忙しい。父さんからの仕事の内容に追われていた。それはある一通の手紙から始まった。
「そうだろうが、やるしかないだろ。お前も最初は乗り気だったじゃねーか」