イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

「し、知らないよ!兄さんもわかってるでしょ!?同じ内容の手紙しか入ってなかったって!同じ学校にいるかもしれないけど僕はそんな子、見たことないもん!」


「……ならいいが。隠してることがあれば言った方が身のためだぞ?」



ボキボキと手を鳴らしながら立ち上がる。


こ、こわー!


やっぱり兄さんは怖い。僕が1番怖いのはケンカモードに入った時の兄さんだ。


僕もケンカは強いけど兄さんには1度も勝てたことは無い。NIGHTMAREの総長だって本当なら兄さんがなるはずだったのに。


お人好しの前総長の命令で二人でやることになった。多分、僕のことお気に入りだったから気にかけてくれたんだと思うけど。



「だから何もないってー!」


「あ、柚月!」



僕は逃げるが勝ちの精神で慌てて部屋を飛び出た。


戦わずに逃げるのは嫌いだけど兄さんは別。とりあえず自分の部屋に逃げ込んだ。
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