イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

バタン、とドアを勢いよく閉める。


さすがに部屋の中までは入ってこれないだろう。はぁ、とため息をつきながら、ベットへダイブした。



「はぁー……いつか、この子に会えるのかな……皇聖奈ちゃん……」



枕に顔を埋めながらいつもポケットに隠し持っているボロボロの写真を眺める。


そこには寂しそうに花を見つめて、今にも消えてしまいそうな女の子がいた。この写真を見て心を奪われた。


僕と同じような目をしている。


この世界に絶望しているような、そんな目。


この子は僕が守らなきゃ。


そんなふうに彼女を見ていた……。



***


ーキーンコーンカーンコーン……。


放課後。


僕と兄さんは屋上で待ってるみんなに近況報告をするために階段を登っていた。授業とかは受けてないけどたまに出席日数のために学校に行っている。



「ふぁ……今日の国語眠かったねー。久しぶりに学校の授業に出てみたら全部眠たくなるのばっかり」
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