イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。
「皇様、ようこそおいでくださいました。お疲れでしょうから、お部屋へ案内します。柚琉様、柚月様も中へ」
柴崎くんたちと話をしていると中から獅子堂さんが外へ出てきた。いつものようにタキシードをピシッと着こなしていて、なんだか安心するような雰囲気。
「それもそうだな。聖奈、専用の部屋を用意したからそっちに荷物を置いてくれ。今日はとりあえずゆっくり休め。夕食の時に呼びに行くから」
「う、うん……ありがとう……」
超絶ご機嫌な柴崎くん。
ペラペラと説明するとヒョイと私からカバンを取り上げる。
「あ、ちょっと!」
「……これは俺が持つ。聖奈は俺の跡をついてこい」
「兄さん!?」
ードキッ。
ふっと笑う柴崎くん。その笑顔を見て私の心臓は甘く響いた。
なんで、こんなに柴崎くんは私に優しくしてくれるんだろう。ドキドキと騒がしいこの心臓。なんだか心がほっこりと暖かくなる。
この気持ちは……なんだろう。