魔法にかけられて。
「キミ以外の想いなんていらない。
キミだけの想いが欲しかったから。

だから無闇矢鱈に人から
受け取ったりしないよ。」


「……ずるい、悠希くん。」


「んー?なにが?」



その言葉に嘘偽りはないとしても、
きっと確信犯ではある。
すごく、意地悪そうな顔をしているから。



「これから、
触れることも躊躇わずにしていいんだって
思うと、不思議な気持ちだね。」


「前までもそこそこ、
触ったりしてたでしょ?」


「そうかもしれないけど、
付き合う前のスキンシップと
付き合った後のスキンシップだと、
また違うよ?

俺、こんな風に今まで触ったことないし。」
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