砂嵐のいたずら
「あっ…」
さっきよりも強い刺激に、思わず耳を押さえてしゃがみこんだところをチャールズに素早く抱き上げられた。
「ちょっ…下ろしてよ!みんなが見てるじゃない!!!」
チャールズは私の怒鳴り声なんて聞かぬふりでタクシーを止めると、急いで乗り込み早口で行く先を告げた。
チェルシー…と、
確かロンドンでも有名人、著名人が多く住んでいる高級住宅街…
そんなところにいったい何があるというのだろう…?
私の不安なんて微塵も感じていない様子のチャールズは、
『どうした?』
なんて言って、私の顔を覗きこんできた。