砂嵐のいたずら



「あっ…」


さっきよりも強い刺激に、思わず耳を押さえてしゃがみこんだところをチャールズに素早く抱き上げられた。



「ちょっ…下ろしてよ!みんなが見てるじゃない!!!」



チャールズは私の怒鳴り声なんて聞かぬふりでタクシーを止めると、急いで乗り込み早口で行く先を告げた。




チェルシー…と、




確かロンドンでも有名人、著名人が多く住んでいる高級住宅街…




そんなところにいったい何があるというのだろう…?




私の不安なんて微塵も感じていない様子のチャールズは、




『どうした?』




なんて言って、私の顔を覗きこんできた。




< 115 / 137 >

この作品をシェア

pagetop