砂嵐のいたずら
『別に反社会的なことはしていないから、それだけは心配しないで大丈夫だから…ただ、俺のいる世界は、常に危険と背中合わせだということ。
俺の正体…一度しか言わないからよく聞いてろよ!』
私は無言で頷くと、再び全神経を耳に集中させた。
チャールズは深呼吸を繰り返し、私をどこまでも深い紺碧の瞳で見つめると、
『スコットランドヤード、特殊部門、国際特捜部警視、チャールズ・マッキントッシュ、これが俺の正体…』
スコットランドヤード…別名、ロンドン警視庁。
しかも、警視ぃぃぃ!?
エリートじゃないの…。
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…。
何だか力が抜けて、床の上にしゃがみこんだ。