砂嵐のいたずら





『彼女はテロリストだ。この飛行機を爆破しようとしていた。』




彼は私に教えてくれた。



「じゃ、さっきの爆発は彼女の仕業なの?」




彼は首を振ると、




『いや、あれはエンジントラブルか何かだろう…恐らく、作戦を変更して仲間を呼んで、乗客、乗員を人質にするつもりだったのだろう…』



やがて、月は砂漠に沈み、再び太陽が姿を現した。




背後から、ヘリコプターの音が聞こえて来た。



『おっと、迎えが来たようだ。救助隊はもうすぐ来る。キミは待っていて…』





ヘリが少し離れた所に砂煙を上げて着陸をした。





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