砂嵐のいたずら
彼は、動揺する様子もなく、笑顔で、
『わかりました。明日には送り届けますので…』
ど、どうしてそういうことになっちゃうのさぁぁぁぁ!!!
『マナ、いってらっしゃい。チャールズ、マナをお願いしますね。』
満面の笑みを浮かべたおばあちゃんに見送られて、私は彼の車に乗り込んだ。
メインストリートに出ると、
『どこに行きたい?』
あれ?
「それって、私のセリフじゃないですか?」
そうだよ!誰が案内するのさ!
彼は笑って、
『キミがバンクーバーで一番好きな場所に行きたい。』
私が一番好きな場所…
「UBC…UBCに連れて行ってもらえますか?」
彼は頷くと、
『UBCっていうと、大学だね。OK!』
彼は軽快なハンドル捌きで車を走らせて行った。